2017年04月03日

竜宮城出身? リュウグウノツカイの神秘

竜宮城(りゅうぐうじょう)を、知っていますか? そう、浦島太郎が、カメに乗って行ってきたという伝説に出てくる、海の中にあるお城です。 今回ご紹介するリュウグウノツカイは、なんと竜宮城からやってきたともいわれる魚です。それが本当かどうかはともかく…昔の人は、この大きくて不思議な魚を、「竜宮城からの使い」のように思ったのでしょう。このなぞめいた魚について、もっとくわしく見ていきましょう。

「竜宮城からの使い」と伝えられた、神秘の魚

昔の人はリュウグウノツカイをとても神秘的に感じていました。だからこそ「竜宮城からの使い」という意味をこめて、リュウグウノツカイと名づけたのですね。

実際、リュウグウノツカイの姿は見るものを圧倒します。通常は全長3メートルほどの細長い身体です。過去には11メートルもの長さになるリュウグウノツカイが発見されたこともあります。

身体は押しつぶされたように平たく、まるでコイノボリのような形状をしています。

 

そしてなによりも、色あざやかな美しさで、見るものをうっとりさせてくれます。全身が銀色にかがやいていて、ヒレの一部があざやかな赤色をしています。大きいだけでなく、美術品のような美しさを持っています。

並はずれて大きく、変わった姿をした美しい銀色の魚…普段お魚屋さんで見るような魚とはちがいます。その大きさや美しさ、神秘的な姿が昔の人を圧倒したのでしょう。「こりゃ、竜宮城からきたんじゃないか?」と、思われたのですね。
 

深い、深い、海の底にいます

 
本来、リュウグウノツカイは陸から遠くはなれた深海の底に住んでいます。普段は身体を縦にまっすぐ立てて、生活しています。

動くときは身体をななめにして、背びれを波打たせるようにして泳ぎます。また、仲間と群れをつくらずに、単独で行動しているようです。
 
リュウグウノツカイは、下アゴが発達した、独特の見た目をしていますが、実は歯がありません。大きな身体をしながらも、小さなプランクトンを主食としています。だから、発達した歯が必要ないのですね。

一方で、一部のサメなどにおそわれた時をのぞき、自分が食べられることはあまりありません。深海にいるうえ、なんといっても巨大な魚ですから、リュウグウノツカイをエサにできる肉食魚は、限られているのです。

 

ちなみに、深海魚(しんかいぎょ)として有名なリュウグウノツカイですが、赤ちゃん(稚魚)のうちは、海面近くでプランクトンを食べながら生活するそうです。それが成長するにつれて、深い場所に生活の場をうつすといいます。

 

深海
 

深海魚なのに、ときどき網にかかるのはなぜ?

 
このリュウグウノツカイ、深海魚なので普段は人間のいる陸からは遠くはなれた存在です。
しかし、まれに浜辺に打ち上げられたり漁の網(アミ)にかかったりして、私たち人間の目にふれることがあります。

深海にいるはずのリュウグウノツカイが、浜辺に打ち上げられるのはめずらしく、「なにか自然に異変(いへん)が起きているのではないか」という意見もありますが…たしかなことは分かっていません。
 
なお、日本では古来「竜宮城からの使い」といわれてきたこの魚ですが、ヨーロッパでは漁がうまくいくかどうかを教えてくれる、特別な魚だとされていたようです。

その巨体と変わった見た目、美しい色あいから、日本だけでなく、世界各地で神秘的な魚だと思われているのです。
 

食べるとおいしい?

 
このリュウグウノツカイが日本の浜辺に打ち上げられたとき、実際に食べた人がいます。
 
はたして、リュウグウノツカイはおいしいのでしょうか?
人によって意見は分かれるようで、「あぶらっこいし、味がほとんどしなくて、おいしくなかった」という意見もあれば、甘くておいしかったという人もいるようです。
 
なぞの魚・リュウグウノツカイ。深海にそんな魚がいるからこそ、海は奥が深くて、面白いのだと思います。

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「こんにちは!ジンベエさん」編集部

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