2017年09月27日

台風の多い沖縄でジンベエジェットはどのように飛んでいるの?

沖縄といえば、台風。飛行機で沖縄に行こうと思ったら、台風が接近中! という経験をしたことのある人もいるのでは。台風が近づいているとき、飛行機が飛ぶかどうかはどうやって判断してるの? 飛んでる最中はどうしてるの? 今回はそんな疑問にお答えします!

台風でも飛行機は飛ぶことがあるの?

台風が接近しているとき、飛行機は飛ぶことができるのでしょうか?

それとも、接近中は必ず欠航になってしまう?
 
飛行機が飛べるかどうかは、「台風が来ているかどうか」といったことで判断しているわけではありません
 
風の強さ(風向、風速)と視界の良さ(見晴らし距離、雲の高さ)が飛行機の離陸・着陸に影響を及ぼすのです。
 
それぞれ、どのように判断しているのでしょうか?

さくらジンベエ

■ 風

飛行機は正面方向の風に対して強く、横風を苦手としています。
 
横風が吹くと、それに流されないように風上を向きながら離着陸するんです。
 
横風が強くなればなるほど操縦は難しくなります。
 
そのため、横風が一定以上の強さになると離着陸は制限され、欠航になる可能性が出てきます。
 
航空会社や機体の種類によって異なりますが、秒速約15m以上の横風になると離着陸が禁止されることも多くなります。

 

雨の日で風も強いと、雨傘が壊れてしまった経験はありませんか?
 
あれくらいの強さで、だいたい秒速10mくらいの風です。

秒速15mの風となると、木全体が揺れたり、風に向かって歩きにくくなったりします。取り付けの悪い看板だと飛ばされてしまうことも…。
 
なかなか風の強さをイメージすることはないかもしれませんが、参考にしてみてください。

※参考:ビューフォート風力階級表(気象庁)http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kansoku_guide/c4.html

風にたなびく旗

また、大雨が降っている場合だと、滑走路が滑りやすくなることがあります。
 
離着陸時に横滑りする可能性があるため、横風の制限がさらに厳しくなります。
 
ちなみに滑走路の向きは、1年を通して横風値が制限を超える頻度が最小となるように作られています。

 

風向きが正面からの場合は飛行機の得意としているところで、風速の制限値はありません
 
その一方、例え飛行機が離着陸できても、一定以上(約20m/s)の風が吹くと、貨物車や搭乗橋などが安全のために操作できなくなります。

 

■ 視界

飛行機にとって、「視界が良好である」ということは重要なポイントです。
 
飛行機のコックピットを想像してみると、何やら多くの機材に囲まれている様子が思い浮かびませんか?

コックピットイメージ

(画像はイメージです)
 
まるで全て機械で自動的に動くかのような、そんな雰囲気まである気がしますが、実際は「目で見て操縦する」ことがとても重要なんです。
 
特に、離着陸時は視界が確保されているかどうかが飛行機の運航のポイントになります。

 

離陸の時は滑走をにっすぐ走るために視界が確保されている必要があります。約300mの距離を見ることができなければ離陸することができません
 
着陸の時にはある程度の高度までに滑走路自体や、それを補助する灯火が見えなければ着陸することができません
 
これらの、「視界が確保できるかどうか」が飛行機が欠航になってしまうかどうかに影響を与えるのです。

 

もし、航路上に台風があるときは、予めこれを避けるような航路に変更をしたり、パイロットが目で見て避けたりしながら飛行をしています。
 
意外かもしれませんが、「航路上の台風」が原因での欠航はほとんどありません

ただし、迂回すると当然時間がかかるので、大きく遅延する要因になります。
 
 

沖縄といえば台風…でも実際どれくらいくるの?

沖縄と言えば台風の多いイメージがあります。
 
ここ最近は聞かなくなってしまいましたが、以前は「台風銀座」とも呼ばれていた沖縄。

実際のところどれくらいの台風が沖縄にくるのでしょうか?

 

気象庁が発表している「台風の平年値」を見てみましょう。
 
各地方にある観測所等から300km以内に台風が近づいたことを示す「地方ごとの台風接近数の平年値」を見てみると、沖縄地方では年間「7.4個」の台風が近づくそうです。
 
伊豆諸島や小笠原諸島は比較的多いものの、その他の地域ではおよそ「2.5〜3.3個」程度と見ると、倍以上の台風が沖縄に近づいていることになります。

台風の平年値

※気象庁『台風の平年値』を基に、編集部で表を作成。

 

沖縄に行くときは台風が近づいてきていないか調べる必要がありそうですね。
 
 

台風のときの「欠航」の判断はどうやって行われるの?

実際に台風が来た時には、「飛行機を欠航にするか」はどうやって判断されているのでしょうか?

その鍵を握っているうちのひとりが「運航管理者」と呼ばれる人です。

運航管理者は、気象状況を始めとした運航情報を確認しながら、飛行ルートや飛行高度、積み込む燃料の量などを事前に計画する人です。

(※参考:運航管理者 | 安全対策 | JAL企業サイト https://www.jal.com/ja/flight/safety/staff/dispatcher.html

 

上述の通り、飛行機が離着陸するためには一定の制限値があります。
 
飛行機の運航に関する事項を管理する「運航管理者」が天候の予測を行い、離着陸時に風がこの制限内に入るかどうかを考え、明らかに無理である、と判断をすると、事前に欠航が決まります。
 
そこで欠航が決定されない場合、パイロットが出発前に運航管理者と話し合い、最終的に運航が可能かどうかが決定されます。
 
基本的には横風が制限内に収まるか、が判断基準となりますが、他にも地上作業ができるかといったことや、またモノレールやバスなどの公共交通機関が動いているかも考慮します。バスや電車が運休するような悪天候時に自力で空港に来ていただくのも危ないですからね。

 

飛行機に乗るときに台風が来ないにこしたことはありませんが、もし台風が近づいてきているときには、この記事を思い出してみてください。

 
 
それでは、よい旅を!!

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「こんにちは!ジンベエさん」編集部

ジンベエザメや沖縄の海のこと、ジンベエジェットなどの情報をみなさんに届けるために日々奮闘中。